天宮は、少し遅れて図書館を出て、
鈴宮を追いかけた。
天宮は息を少し切らしながら、
「鈴、、宮、、待って」と鈴宮の肩に
手を伸ばした。

鈴宮は慌てて振り向いて、
「あっ、天宮君、ごめん、忘れてた」
と謝った。

天宮は呼吸を整えてから、顔を
緩ませ、ヘラヘラとした笑みで、
「一緒に帰ろう。」と鈴宮に言った。

鈴宮があどけない表情で
「そうだね」と返した。

帰り道、天宮と鈴宮は夕焼け空を背に、ゆっくり話しながら歩き、
巣鴨駅を目指していく。