登坂「今、下書きが済んで、飛成先生からOKいただいたから、来週、
3日間ペン入れすれば完成します。」

飛成が「大丈夫そうだね」と言って
新聞を登坂に返した。

飛成が掛け時計を見たあたりで
夕方5時のチャイムが鳴り、閉館時間を匂わせた。

飛成「よし、もう終わりだ。登坂、
閉館の音楽流してきて」

登坂は「はい」と返事し、その場から
立ち上がった。

登坂が席を立つ
閉館の音楽が図書館内に流れ、
中にいた生徒達が次々に図書館を
あとにする。

飛成が鈴宮の背中をポンっと押して
「お疲れ様。ほら、君たちももう
帰っていいよ」と帰宅準備の後押し
をした。

鈴宮と登坂はカウンターから出ると、
素早くバック置き場から自分のバックを取り出し、肩にかけ、「飛成先生、
今日もありがとうございました。
また来週もよろしくお願いします」
と挨拶し、図書館を出た。

登坂「お疲れ様、鈴宮さん」
鈴宮「お疲れ様、登坂さん」

鈴宮は巣鴨駅に向かって歩き出す。