10分後、天宮は食べ終わると
「ご馳走様でした」と唱え
お弁当箱の蓋をしめ、包み袋に
包んだ。

鈴宮も近いタイミングで食べ終わり
「ご馳走様でした」とお弁当箱を
片した。

天宮は思い出したように
「そういえば、漢検、受ける?」
と鈴宮に質問を投げかけた。

鈴宮は少しの間、考えながら
「私、漢字、苦手なんだよねー」と
答えた。

天宮「そうなんだ」
鈴宮「受験料、お母さんに出させる
形になるから、受からなかったら
申し訳ないんだ」
天宮「漢検、受かるか受からないか
気にしなくてもいいと思うよ。」
鈴宮「とは言われても。自分のお金
じゃないなら、なおさら、受からないと受験料もったいないよ」

天宮「鈴宮って国語の漢字テスト
どんな感じ?」

鈴宮「書きも読みも半分ずつくらい」

天宮「受けるだけ受けてみたら?」

鈴宮「締め切り、秋までだもんね。
お母さんに相談してみてからでも
いいかな?」

天宮「うん、それでいいと思うよ」

鈴宮「天宮君、漢検受けるの?」

天宮「うん、僕は受けるよ。」

天宮が時計を見て「お、そろそろ
お昼時間終わるね。戻ろっか」
と促した。

鈴宮が少し慌てるように  
「ぁ、天宮君」と呼び止めた。

天宮は不思議そうに
「なーに?」と返した。

鈴宮は「お弁当、一緒してくれて
ありがとう!」と伝えた。

お昼休み終了のチャイムがなって
天宮と鈴宮は急いでお弁当箱を
バックにしまった。