鈴宮は天宮の弁当を見つめながら
「いいなぁ、愛情こもっていて」
と羨ましそうにぼやくと、
自分の作った弁当に視線を
走らせた。

天宮が「そうかな?」と照れ笑いを
する。
天宮は鈴宮に詰め寄り、「鈴宮の
お弁当、なに?」と話しかけ、
鈴宮の弁当を見つめる。

鈴宮「えっと、三色弁当なんだ。
牛そぼろ、焼き鮭、スクランブル
エッグ」

天宮「美味しそう!」
天宮は一瞬キョトンとしながら
「そういえば、鈴宮はお母さんに
お弁当作ってもらわないの?」
と問いかけた。

鈴宮はお弁当を作ってもらう側の
天宮を羨ましそうな眼差しで見つめ
「うちは母子家庭だから、自分の
弁当は自分で作るシステムなんだ」
と教えたのだった。

天宮「それは大変だね。
朝何時起き?」

鈴宮は一瞬、携帯電話のアラームを
天宮に見せ、「お弁当作る日は
5時半だよ」と告げた。

天宮は鈴宮の答えに関心を持ち
「すげー、よく早起き頑張ってんね」
と鈴宮を褒めた。

鈴宮「そうかな?ありがとう」

天宮は教室の掛け時計を見て
「あっ、ごめん、お腹空いてるよね。
ご飯食べよう」とお弁当をようやく
食べ始めた。

天宮と鈴宮は夢中になって
お弁当を食べている。