1限目のチャイムが鳴り、
国語の担任教師が教室に入ってきた。

学級委員が「起立!」と号令を
かけると、生徒一同が立ち上がり
学級委員の「礼」の号令に
頭を下げ「お願いします」と発した

担任「では、授業始めるぞ。
今日は19ページからだ」

担任が教科書のページを伝えると
生徒一同が教科書のページを
めくり、ノートを開いた。

担任「それじゃ、名前を呼ばれた
生徒は音読してくれ」

担任「石山!」
石山が席から立ち上がり「はい!」
と返事をし、教科書を読み始めた。

石山「詩。また君の隣で 真嶋龍花
君がいつもそばにいてくれることで
僕の心は幸せに満たされる
君との思い出が増えていく今が
こんなにも嬉しい
君は僕の天使だ
生まれ変わったら、
また君の隣で恋がしたい」

担任「はい、そこまで、ありがとう。
石山は読むの、上手だなぁ」

石山がオロオロしながら
「それほどでもありません。ありがとうございます。」と返し、着席した。

鈴宮は石山が読み上げる、
また君の隣で という詩を聞いて
心の中でほっこりしていた。
密かに、こういう純粋な恋が
できたらいいなぁと願ったのだ。

担任「じゃあ、問題解いてくから
名前呼ばれたら答えるように!」

担任は出席簿を広げ
「鈴宮!」と名前を読んだ

鈴宮が緊張した声で「はい」と
返事し、席から立ち上がった。

担任「よーし、いくぞ。
この詩、また君の隣で は
なにについて書かれた詩ですか?」

鈴宮がノートの予習ページをめくり「恋について書かれた詩だと
思います。」と答えた

担任「正解、じゃあ、続けて、
また君の隣でという詩から
作者のどんな気持ちが読み取れ
ますか?」

鈴宮「寄り添ってくれる恋人と
いられる日々の幸せな気持ちと、
もう一度生まれ変わっても
君と恋がしたいという願いの気持ち
が読み取れると思います」

担任「正解、あともう一つ。
詩の一節、こんなにも嬉しい
のこんなにも にはどのくらい
気持ちが詰められていれると
思いますか?」

鈴宮「自分だったらという答えで
大丈夫ですか?」

担任「かまわない。答えてくれ」

鈴宮「では、りんご1個分です。」

担任「よし、座っていいぞ。」

担任「今読んだ問題は、中間テストに
出るから、必ず皆が答えられるように
しといてくれ」

担任「では板書するから
ノートに書いていってくれ」

担任は急いで黒板に
さっき読み上げた詩と問題を
板書していった。

担任「ノート書き終わったら教科書
20ページ開いといてくれ」