自分の飲んでいたグラスを持ち、片付けられそうなものはキッチンに運んで、二階の自分の部屋へと向かった。何だか、後味の悪いお酒になっちゃったな。でもいいタイミングだったというか、もし酔って恋愛についてとか語り出しちゃって和磨にでも絡んだりしたら、それこそ醜態晒してるみたいでみっともなかったし……。はぁ……。明日かぁ。そうだ!さっき相談所の人に聞いた相手の人、見てみようかな。気を取り直してパソコンを立ち上げ、明日会うかもしれない男性の画面を開いてみる。この人かぁ……。33歳、公務員。次男で東京出身。なかなかいいかも。酔っぱらってはいたが、ジッと画面に食い入るように明日会うかもしらない男性のプロフィールを何度も熟考していて、時間の経つのも忘れていると、ドアをノックする音がして慌てて右上のクローズをクリックしようとしたが、酔っていてなかなかマウスの焦点が合わない。
「珠美。酔ったぁ」
和磨……。
いきなり和磨が入っていて、人のベッドにダイブしていた。
「ちょ、ちょっと、急に入って来ないでって、いつも言ってるでしょ?何でノックして返事もしないうちに入ってくるのよ」
「あぁ……だってまだ電気付いてたから、起きてると思ってさ」
はぁ……。
酔っぱらいの言う事は、的を射ない。こういう時は適当にあしらって、早く部屋から出さなきゃ。
「和磨。いい加減、裕樹の部屋に行って寝たら?」
興味も何もないふりをしてパソコン画面に向き直り、普通にインターネットの画面を開いて意味もなくエンタメニュースの場所を見ていると、後ろでベッドのスプリングが揺れる音がして和磨がベッドから起きあがったようだったので、チラッと後ろを振り返ると和磨がドアの前に立っていた。良かった……。出ていってくれるみたいだ。ホッとしてまた画面に向き直り、あくまで平静を装って無関心を決め込む。見てもいない画面を見ながらも、和磨に対して思いっきり心にバリケードを張り巡らせている自分に驚いていた。何でだろう?きっともう……。
「明日……。行くのかよ?」
エッ……。
いきなり素面のような物言いに驚いて振り返ると、和磨は背中を向けたままだった。
「珠美は、また相談所で未来王子を探してるのか?」
探してたら何だっていうの?まさか、行くなとか言ってくれるの?和磨……。もうお互い 別々の道を歩み始めているのよ。
「珠美。酔ったぁ」
和磨……。
いきなり和磨が入っていて、人のベッドにダイブしていた。
「ちょ、ちょっと、急に入って来ないでって、いつも言ってるでしょ?何でノックして返事もしないうちに入ってくるのよ」
「あぁ……だってまだ電気付いてたから、起きてると思ってさ」
はぁ……。
酔っぱらいの言う事は、的を射ない。こういう時は適当にあしらって、早く部屋から出さなきゃ。
「和磨。いい加減、裕樹の部屋に行って寝たら?」
興味も何もないふりをしてパソコン画面に向き直り、普通にインターネットの画面を開いて意味もなくエンタメニュースの場所を見ていると、後ろでベッドのスプリングが揺れる音がして和磨がベッドから起きあがったようだったので、チラッと後ろを振り返ると和磨がドアの前に立っていた。良かった……。出ていってくれるみたいだ。ホッとしてまた画面に向き直り、あくまで平静を装って無関心を決め込む。見てもいない画面を見ながらも、和磨に対して思いっきり心にバリケードを張り巡らせている自分に驚いていた。何でだろう?きっともう……。
「明日……。行くのかよ?」
エッ……。
いきなり素面のような物言いに驚いて振り返ると、和磨は背中を向けたままだった。
「珠美は、また相談所で未来王子を探してるのか?」
探してたら何だっていうの?まさか、行くなとか言ってくれるの?和磨……。もうお互い 別々の道を歩み始めているのよ。

