待ち合わせ場所には着いたけど、今最高潮に緊張してる。
二人で出かけたいとは思ってたけど、今日は三人で楽しむぞ!と思っていたから…、心臓がバクバクしてるよ……。


「大志!」


ハッとして振り返ると、目の前に女神がいた。

薄紅色の生地に桃色の大きな百合の花があしらわれた浴衣に、黄色の帯。
髪は桃の花のかんざしを刺してまとめていて、とにかくかわいい。

しばらく言葉を失ってしまうほどに、見惚れてしまった。


「……。」

「ちょっと、何か言いなさいよ」

「ご、ごめん…あんまりかわいいからびっくりして……っ」


絶対かわいいと思ってたけど、想像の百倍、いや百億倍かわいい。
自分でも顔が真っ赤なのがわかる。


「…お世辞はいいわよ。お姉ちゃんのだからかわいすぎて似合わないでしょ」

「そんなことない!ものすごく似合ってる!」

「っ!」

「誰にも見せたくないくらいにかわいいよっ!」

「〜っ、もう!早く行きましょ…!」


あ、耳まで真っ赤になって照れてる。
やっぱりかわいい。
めちゃくちゃかわいすぎる。

僕にとっては、君のすべてがかわいくて仕方ないんだよ……。

君のことを独り占めできたらいいのに。