「お疲れ様でした!」
「お疲れ様!」
部活後、下駄箱に行くと一枚の封筒が。
手紙?何かしら?
「桃乃、どうかしたー?」
「なんでもないわ、先に行ってて」
友達に先に行ってもらい、一人で封筒を開けると一枚だけ便箋が入っていた。
「明日の放課後、体育館裏に来てください。
常盤朝陽」
――えっ!?常盤くん!?
びっくりして名前を二度見したけど、間違いなく常盤くんの名前だわ。
え…、これってもしかして…、信じられないけど、そういうことよね――?
* * *
その翌日の放課後。
私は体育館裏に来ていた。
私の姿を見ると、ホッとしたように安堵の表情を見せる。
「よかった、来てくれなかったらどうしようかと思った」
「本当に常盤くんだったのね…。教室ではいつも通りだったから、嘘なのかと思ってたのよ」
「緊張してるのバレたくなかっただけだよ。
名前書かないと悪戯だと思われると思ったから」
「聞いてたのね」
「ごめん、聞こえちゃったんだ。
改めて、来てくれてありがとう」
常盤くんは改めて私を真っ直ぐに見た。
「桃乃ちゃんのことが好きです。」
「私は……」
「返事はまだ言わないで。
俺の彼女になること、ちゃんと考えてくれたら嬉しいんだけど、ダメかな?」



