そんなオシャレなところに僕みたいな地味でモサイ中学生が来たら場違いだよね……。


「もしかして行きたいの?蒼永パパに聞いてみよっか?」

「いや、大丈夫!ちょっと気になっただけだから!」

「そう?」


とりあえず、髪を切るのは検討してみようかな。
このクルクル頭が酷くならないような感じで……。


「ねぇ桃乃ちゃん、良かったら連絡先教えてくれない?」


れ、連絡先!?
思わず常盤くんを凝視してしまう。

さっきまで女子たちに囲まれてたのに…!


「私の?」

「うん、クラスでグループ作ろうって話してて」

「私はいいわ。あんまり興味ないの」

「そう…じゃあ、白凪ちゃんはいい?」

「いいよー」

「咲玖!?」

「えっ、ダメ?」

「いや…常盤くん、やっぱり私もいいかしら?」

「もちろん。ありがとう」


常盤くんはニッコリと微笑む。
もしかして、わざと?


「常盤くん!僕もいいかな!?」

「もちろん」


……常盤くん、さっちゃんがいいと言えば春日井さんも断れないと思ってああ言ったんだ。
そうでなければ、クラスのグループLIMEとかめんどくさいって言ってる春日井さんがOKするはずないもの。

侮れないなぁ……。