新しい担任は体育会系の男の先生だった。


「みんなよろしくなぁっ!
早速だが、学級委員長を決めるぞぉ!公平に男女一人ずつくじ引きで決めるからなぁ!」

「えーーーーっ!?」


とゆうわけで急にくじ引きで学級委員を決めることになり…、


「まず男子は!黄瀬大志!!」

「えっ!?」


なんと僕が当たってしまった。


「そして女子は、槙田(まきた)小麦(こむぎ)だ!よろしく頼むぞ!!」

「ひえ…っ」


槙田さんは三つ編みに結いた髪型と、そばかすが印象的な大人しそうな女の子だった。
どことなく、転校してきたばかりの僕に似てる。


「大志くんすごいね!学級委員頑張って!」

「僕に務まるか不安だけど、やってみるよ。
槙田さん、よろしくね」

「は、はい…っ!」

「小麦ってかわいい名前だね。小麦ちゃんって呼んでもいい?」


さっちゃんが尋ねると槙田さんは大袈裟にびっくりする。


「わ、わたしですかっ!?」

「うん。わたしのことは咲玖って呼んで」

「はいぃ…!」

「同い年なんだから、敬語はやめてよー」


緊張するって言ってたけど、自然と会話できるのがさっちゃんのすごいところだ。


「わわ私みたいな地味で冴えないブスが、さっ咲玖ちゃんみたいなかわいい子に話しかけてもらえるなんて…っ、恐れ多いです…!!」

「小麦ちゃんかわいいよ」

「どこがですか!?」

「瞳の色が茶色っぽくて綺麗だし、そばかすも赤毛のアンみたいでかわいい!」