5年生の始業式。
この日は僕にとって、かなりショックな日でもある。

クラス替えで春日井さんと離れてしまった…!!

さっちゃんとはまた同じクラスになれたからよかったけど、春日井さんと一緒に卒業したかった……。
5,6年は同じクラスだから、修学旅行とかも別々なんだよね……。


「やだ〜〜〜〜〜!!桃ちゃんだけクラス違う〜〜!!」

「仕方ないでしょ?」

「大志くんが一緒なのは嬉しいけど、三人とも一緒がよかった…っ」


瞳をうるうるさせるさっちゃんに、春日井さんはよしよしと頭を撫でている。

やっぱりさっちゃん、寂しいんだね……。

実はもう一つショックなことがあり、5年進級前に蒼永くんが転校してしまった。
なんでも強くなるための地方留学らしく、単身九州へ。

小学生までは向こうの親戚に預けられ、中学からは寮に入るらしい。


「いつ戻ってくるの?」

「最速5年かな」

「ごねん!?」

「これは俺の計画だけど、中学の内から全国で成果出したくて。そうしたら、高校からこっちに戻って来れるかもしれないし」


武道に厳しいおじいさんを納得させるため、早めに行って少しでも早く結果を残したいそうだ。
すごいなぁ、蒼永くん……。


「だから大志、咲玖のことよろしく」


そう言って蒼永くんは九州に旅立っていった。