* * *
「お疲れ様!良かったわよ、みんな!」
「桃ちゃん〜〜!!ありがとう!」
「本当に!お疲れ様」
「私は何もしてないわ。結局靴を見つけてくれたの大志だし」
「ううん、必死に探してくれてありがとう。
まさか舞台袖にあったとは、灯台下暗しだよね…」
あのワンちゃんは校長先生の愛犬で、まだまだ遊びたい盛りなのか校長先生の元から飛び出していたらしい。
無事に見つけてくれたお礼と迷惑をかけたお詫びで、校長先生から打ち上げ代を少し出してもらえることになった。
僕たちのクラスは優秀賞を受賞し、約束通り焼肉パーティー開催決定!
しかも校長先生からの援助もあって、みんなで楽しく打ち上げをした。
「シンデレラと王子、よかったよ!」
「すごくお似合いだった!」
僕とさっちゃんは主役ということで、同じテーブルに座らされて労ってもらった。
「二人とも、美男美女でほんとにお似合い」
「てかそもそも仲良いよね。実は付き合ってる?」
「えっ、僕とさっちゃんが?」
「違うよー、私たちは親友だもん。大志くんは、ねっ」
「うん…僕は桃と付き合ってるんだ」
「えぇーーー!?!?」
「ちょっと大志!?」
「あ、ダメだった?」
そういえばさっちゃん以外に話したことなかったなと思って…。
常盤くんにはバレてたと思うけど。
それからクラスメイトたちに質問攻めにされて、桃から睨まれたけど僕はこれでよかったと思ってる。
だって、本当はずっとみんなに言いたかったんだ。
桃が僕の彼女だよって。
カッコよくてかわいくて頼りになる、自慢の彼女だって。



