あれから。
僕たちはよく四人一緒に遊ぶことが多くなっていた。

変わったことと言えば、


「大志くん!この問題わかる〜?」
「わかるよ、さっちゃん。ここはこうして…」
「あ、なるほど〜!!」
「大志、今日のゴミ当番俺となんだけど」
「あ、ごめんね蒼永くん。今行くよ」


白凪さんのことはさっちゃん、九竜くんのことは蒼永くんと呼ぶようになったこと。
二人も僕のことを下の名前で呼んでくれる。

さっちゃんが急に苗字はよそよそしいから嫌だと言って、こうなった。

より仲良くなれたみたいで、とても嬉しい。
でも。


「黄瀬くん、ちょっといいかしら?」

「…あ、春日井さん…」


春日井さんとは、未だに苗字呼びだ。

僕は恥ずかしくて名前で呼べないだけなんだけど、春日井さんは…なんとなく距離を置こうとしている気がする。

もしかしたら、僕の考えすぎかもしれないけど。

春日井さんはしっかり者で正義感が強い一面もあるけど、基本的にはクールだ。
特に男子に対しては。

四人で一緒にいる時は僕とも話してくれるけど、一対一では会話がない。
とゆうか、蒼永くんも無口だからさっちゃんがいないとなかなか会話が弾まないんだよね…。

僕はもっと仲良くなりたいと思ってるけど、なかなか一歩が踏み出せずにいる。