夏休みが明けた初日、私と大志は咲玖に付き合うことになったことを報告した。


「え……」

「だから、私たち付き合うことになったのよ…」

「ごめんね、さっちゃんには直接話したくてずっと黙ってたんだ」

「……っっ」

「!? 咲玖!?」
「さっちゃん!?」


急にブワッと泣き出す咲玖を見て、私たちは大慌て。


「ちょっ、咲玖!泣かないでよ…!」

「僕らが付き合ってもさっちゃんとはこれまで通り、親友だよ…!」

「…ちがうの」

「え?」

「う、うれしくて……」

「咲玖…」

「なんか上手く言えないんだけど、すっごく嬉しい…!」


ポロポロ涙をこぼす咲玖の頭をポンポンと撫でる。


「ありがとう」

「さっちゃんにそう言ってもらえるのが、一番嬉しいよ」

「うん…うん…っ!」

「ちょっと鼻水出てる!これから始業式なのに」


ティッシュを取り出して咲玖の鼻をかむ。


「二人とも、これからも私と遊んでくれる?」

「当たり前でしょ」

「これからも三人で遊ぼうね」

「てゆーか、変に気遣ったりとかは絶対やめてよ?私たちが親友なのは変わらないんだから」

「桃ちゃん…っ!」

「桃、これ以上さっちゃん泣かさないで」

「私のせいじゃないでしょ!?」

「あははっ」