地味系男子が本気を出したら。



「泣かないで。パパと逸れたの?」

「大志、あっちに迷子センターがあるから連絡してくるわ」

「ありがとう」


桃が連絡しに行ってくれてる間、さっき買ったフライドポテトを男の子にあげた。


「ポテト好き?」

「すき…」

「じゃあ、どうぞ」


男の子はパクッと食べるけど、まだべそをかいている。


「今日はパパと来たの?」

「うん…」

「楽しい?」

「うん」

「よかったね。パパ、今君のこと必死で探してると思うから、もう少し待ってようね」

「うん」

「えらい、えらい」


僕は微笑んで男の子の頭を撫でた。
いつの間にかその子は泣き止んでいた。

迷子のアナウンスが流れた直後、桃が戻ってきた。


「とりあえずアナウンスかけてもらったわ。迷子センターで預かってもらいましょう」

「そうだね」

「やっ」


すると、男の子はひしっと僕の足にしがみつく。


「ええっと…」

「僕、あそこで待ってたらパパが迎えに来てくれるわ。行きましょう?」

「やあっ」

「どうしましょう…係の人にも連れて行くって言っちゃったのに」


僕は少し考えてから、しゃがんで男の子に視線を合わせた。


「じゃあお兄ちゃんと一緒に待ってようか」

「うん…」

「大丈夫、パパが来るまで一緒にいるからね」


男の子と手を繋いで迷子センターに向かった。