「桃!あの人たち、ヨーチューブで見たことあるバンド…!」

「好きなの?」

「最近気になってるバンドなんだ!」

「行ってみましょうか」

「うんっ!」


今日は、桃と二人でフェスに来ています。
インディーズバンド中心のフェスで、本当は兄さんにチケット取ってもらって二人で行くはずだったんだけど。


「えっ、行けなくなった!?」

「ごめん!その日、どうしても外せない資格試験の日と被ってんの忘れててさ」

「えーー!?明後日だよ!」

「ほんっとごめん!!友達にあげていいから!」


兄さん、たまに抜けてるところあるんだよね…。
せっかく二人でフェス行けるの楽しみにしてたのに。

明後日という急な日程だから、断られても仕方ないと思った。
ダメ元で桃を誘ってみた。

そしたらOKしてもらえて、まさかの夏休みまた二人で出かけられることになった!

もう朝からテンションが上がって仕方ない。
フェスに着いたら着いたで、早速お目当てのバンドを見つけて更にテンションが上がった。

やばい、めちゃめちゃカッコいい!
バンドの熱気に当てられて、どんどんテンションが上がる。

自然と体がノッてるし、知らない曲でも合いの手とかしちゃってる。


「サイッコーーだった!!」

「ヤバいわ、めちゃくちゃヤバいわ!」

「でしょ!?」