「好き」って言ってよ!

鏡の前に立った青葉は気持ちを落ち着かせるために深呼吸をした。

青いシャツに白のズボンを身に着けた青葉は、昨夜見た夢を振り返った。

小学2年生の夏休みに奈帆と出会って恋をしたこと。

両親の葬式で奈帆に怒鳴ってしまったことが原因で関係をこじらせてしまったこと、

そのせいで彼女に嫌われて追いつめてしまったうえに婚約破棄されると言う結果になってしまったこと。

ーーそれらを振り返ると、青葉は目を閉じた。

「よし」

目を開けると、気持ちを切り替える。

今日は奈帆と初めてのデートをする日だ。

奈帆に気持ちを伝えて、怒鳴ってしまったことと自分のこれまでの行いを謝って、もう1度やり直して欲しいと言うことを今日のデートで全て彼女に伝えようと決意した。