「は、はあっ！？」

（何でそうなるのよ！？）

何を思ってそんな方向へと話が進んでしまったのか、もう訳がわからなかった。

「奈帆、僕はもう引き下がらない。

君と愛し愛される関係になって結婚するためなら何でもする」

離れていた距離はいつの間にかつめられていた。

奈帆はやれやれと言うように息を吐くと、
「わかった、来週の水曜日にデートをしましょう」
と、言った。

「ホントか！？」

「ただし！」

奈帆は人差し指を青葉の前に出した。

「デートはそれ１回だけで、少しでも私が不快に思ったらその時は婚約破棄に応じてもらう！」

そう宣言した奈帆に青葉は少し考えた後で、
「…わかった、君からの信用を得れなかったらその時は大人しく婚約破棄を受け入れるよ」
と、言った。