戦争が終わると、相馬家と丸山家は交流を始めた。

相馬の女が別の男を婿に迎え入れて結婚、2年後に男の子を出産したんだけど…それから3ヶ月後に生まれた丸山家の子供は男の子だった。

交わしたその約束は20年後に持ち越されたんだけど、お互いの家に生まれた子供はまた男の子だった。

戦争は終わったと言うのに、神様は自分たちの関係を許してくれていないのかも知れない…と思いながら、その約束は平成の時代へと持ち越された。

相馬家に男の子ーー相馬青葉のことねーーが誕生したその3年後に、丸山家に女の子ーーそれが私ーーが誕生した。

これで先代たちが交わした約束を果たすことができる、自分たちの血をひとつにする時がきたと、彼らは喜んだ。

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