夏になった、桜はすっかり無くなった。夏は嫌いな季節だ。セミの鳴き声がうるさいし、暑いし、汗っかきのあたしにとって1番嫌いな季節。病室に引きこもって特に何もすることもなくぼーっとする。そして1日が終わる。ずっと死のことが頭から離れなくて、何度も自殺について調べた。でも、死ねなかった。怖かった。死にたいと思ってるはずなのに、結局は怖くてできない自分が大っ嫌いだった。いつも、自分がやろうと思ったことは中途半端に終わってしまう。だから、人生も中途半端で終わる運命になったのかもしれない。ずっと病室に籠るのも飽きてきて、病院内の図書館に足を運んだ。