「よし、今日は俺が晩御飯を作るよ」



いきなりそう言い出した先輩。

本当に突然のことだった。



「なんでですか?」


「お世話になってるから?」



私が作ると言い聞かせても一向に話を聞いてくれない。




「はあ……。わかりました、じゃあ今日はお願いします。」



当然、先輩のことだから料理もそつなくこなすのかな、と思いきや。


完成したのは料理とは思えない代物だった。


つまり超が付くほどの料理下手だったのだ。




その日、家でご飯を食べていたのは先輩と私、そして3つ子と緒汰の6人。


6人全員、まずいとは言い出せずに食事を終えた後、全員がトイレへと足を運んでいた。




「死ぬかと思った………。」


と、先輩。