気がついた時にはランウェイは終わりステージから降りていて、私は赤いマントを羽織りシルバーに宝石がたっぷり装飾されたティアラをつけていた。
いつもの私のキャラもあって緊張しすぎていたのはバレなかったけれど、その間はずっと先輩がフォローしてくれていた。
心の底から“ありがとうございます”の気持ちが込み上がってきた。
『華やかなミス・ミスターコンテストも終わり、いよいよ後夜祭の始まりです。5日間に及ぶ星蘭祭、思いっきり楽しんで締めくくりましょう』
実行委員の担当の生徒がそういうと、全員の手元に配られていたクラッカーが一斉に鳴らされた。
後夜祭はダンスパーティー。
物語に出てくるようなあの感じ。
ドレスなんかも着ているからちょっとだけ気分が良い気もしなくもない…。
「愛ちゃん、大丈夫?」
「な、なにがですか」
「ずっと上の空って感じだったでしょ?」
「それは…そうでしたけど」

