『それでは、時間になりましたので受賞者の皆さんはミスコン委員の指示に従って移動を始めてください』
ステージにあがるまでは男子生徒とも会うことができない。
流石の私でも緊張感がどんどん募っていく。
「恵菜ちゃん、なんでそんな緊張してないの?」
「恵菜は慣れてるからね。お姉ちゃんだって緊張してるように見えないけどね」
「バレないようにしてるの。こんな格好落ち着かないし」
「大丈夫だって。今日のお姉ちゃん、いつも可愛いし綺麗なのに10割増しに見えるよ」
可愛くて優しい恵菜ちゃんがお世辞でも私のことをベタ褒めしてくれた。
「そのお姉ちゃんの格好、みっくんが見たらどんな反応するんだろうね。恵菜はそれが楽しみ」
そんなことを言いながらニヤニヤしている可愛い私の妹。
「私の方が先輩のこと見たらどんな反応しちゃうかわかんないけどね」
そう言った途端、順位の発表とランウェイが始まった。
ミスコン委員の人にみんなが次々に呼ばれていく。

