幼馴染は溺愛されてる？私を独り占めしたいらしい

おじいちゃんが落ち着く頃にはもう昼休みは終わっていて、4時限目になっていた。

｢美紅、そういえばお前好きな人とかおらんのか？｣

おじいちゃんが私に質問してきた。

｢いや、いない。｣

即答するとおじいちゃんは困った顔をしていた。

｢好きな人と交際するのが1番だが…、まぁいい。できたら今月中までに申請書出してくれ。無理にとは言わん。彼氏ができたら何らかの形で報告してくれ。｣

｢分かった。じゃあ私はそろそろ授業に戻るね｣

｢頑張るんだぞ〜！｣

｢はい｣

理事長室の扉が閉まると私はエレベーターに入り1階のボタンを押した。

さっきの会話の内容を思い出して私はハッとしてしゃがみこんでしまった。

私、彼氏どころか、恋愛したことない……。

ベストカップルになれるように頑張るとか言ったけど、そもそも彼氏ってどうやって作るの〜！？

エレベーターのドアが開いて教室に向かう。

私はどうしようと考えながら、トボトボと歩いていった。