「……分かった、カウンセリングには行かない。これでいいよね?」
高橋さんとの事を説明しても無駄で、これ以上言い争うのはもっと無駄。
可愛くないと言われてしまったし、可愛く言う必要もない。ぷいっとそっぽを向く。
と、保健室の窓が視界に入った。先生がこちらを眺めていて、わたしや涼くんというよりもっと遠くを見ているような眼差しだ。
「はぁ、ガキみたいな拗ね方するなよ。あー疲れた、帰るぞ」
それ以上、涼くんも言い返してこない。練習で疲れたのか、わたしに疲れたのか、たぶん両方だろう。
「ごめん」
「なんで謝るんだよ?」
「子供っぽくて、ごめん。うっかりをわたしのせいにされて嫌だったの。元はわたしが鬼を見たなんて言わなきゃ良かった」
「んな事、言ってねぇ。俺こそーー」
「あ、いいなぁ」
校内は部活見学をする同級生が残っており、あちらこちらから楽しそうな声が響く。運動場からの声出しがそれと重なり、学校生活を満喫する合唱となった。
お祖母ちゃんの母校に通え、憧れの制服に袖を通しせたが、体質が治らない限り、青春を満喫することは叶わない。
「レモンのはちみつ漬け」
「え?」
「俺に面倒かけてるって言うならレモンのはちみつ漬け差し入れろ。前はよく試合の時、作ってただろ?」
「あぁ、試合あるって言ってたね」
喧嘩という訳じゃないが、涼くんが折れてくれる。
「そうよ、今度の土曜日に練習試合があるの!」
ところが、わたしの問いに答えたのは高橋さんであった。
高橋さんとの事を説明しても無駄で、これ以上言い争うのはもっと無駄。
可愛くないと言われてしまったし、可愛く言う必要もない。ぷいっとそっぽを向く。
と、保健室の窓が視界に入った。先生がこちらを眺めていて、わたしや涼くんというよりもっと遠くを見ているような眼差しだ。
「はぁ、ガキみたいな拗ね方するなよ。あー疲れた、帰るぞ」
それ以上、涼くんも言い返してこない。練習で疲れたのか、わたしに疲れたのか、たぶん両方だろう。
「ごめん」
「なんで謝るんだよ?」
「子供っぽくて、ごめん。うっかりをわたしのせいにされて嫌だったの。元はわたしが鬼を見たなんて言わなきゃ良かった」
「んな事、言ってねぇ。俺こそーー」
「あ、いいなぁ」
校内は部活見学をする同級生が残っており、あちらこちらから楽しそうな声が響く。運動場からの声出しがそれと重なり、学校生活を満喫する合唱となった。
お祖母ちゃんの母校に通え、憧れの制服に袖を通しせたが、体質が治らない限り、青春を満喫することは叶わない。
「レモンのはちみつ漬け」
「え?」
「俺に面倒かけてるって言うならレモンのはちみつ漬け差し入れろ。前はよく試合の時、作ってただろ?」
「あぁ、試合あるって言ってたね」
喧嘩という訳じゃないが、涼くんが折れてくれる。
「そうよ、今度の土曜日に練習試合があるの!」
ところが、わたしの問いに答えたのは高橋さんであった。

