約束された結婚ーー鬼の花嫁は初恋相手と運命の相手に求婚される

「宿泊訓練に参加しないならしないでいいや。うん、むしろその方がいいかも。桜子ちゃん、僕と沖縄に行こう!」

「あの、話の流れがいまいち分からないんですけど?」

「桜子ちゃんが沖縄に行くなら僕も行こうと決めて雑誌を読んだんだ。もちろん1年生の活動に参加出来ないのは分かってるよ。
沖縄には四鬼グループのホテルがあるから、そこに泊まりながら桜子ちゃんを愛でようという計画。でも行かないんだよね?」

 それなら僕と沖縄に行こう、話が一周した。

「浅見さんは部活動にも所属されていないようですけど、やはり体調面を懸念されてですか?」

 先生が助け舟を出してくれる。

「はい、みんなに迷惑をかけてしまうので。宿泊訓練だけじゃなく修学旅行、体育祭とかも不参加でした。みんなが楽しくしている雰囲気を壊したくない」

 事情を話すとシーンとしてしまい、四鬼さんと先生が顔を見合わせる。

「気にしないで下さい! こういうのは慣れてるんで寂しくないです。涼くんが行事で活躍したりして感想を教えてくれたし、旅行のお土産くれたりしました。涼くんのくれるお土産って大体置物でーー」

 ここまで言って、やめておく。四鬼さんはいかにも面白くなさそうな顔をしていた。