「無理です。買って貰えません」
こんな事までして貰えない。着替えの辞退をしようと四鬼さんの所へ向かうと、室内から笑い声が漏れてくる。
「彼女、とっても可愛いでしょ? これからクレープを一緒に食べるんだ。楽しみで授業にならなかったよ」
「そうなんですか! 駅前のクレープ屋さんですか? 定番のチョコバナナが美味しいと評判ですね」
「チョコバナナ? うん、それを食べてみようかな。全種類頼むと食べ切れないもんね!」
とにかく声が弾んでテンションが高い。そういえばブティックまで走って来たと言っていて、取り巻きの女の子等をかわす為にしたと受け取っていたが、もしかして本当に楽しみで?
いやいや、四鬼さんは女性に対して優しいだけ。
浮かれるなと自分に言い聞かせていると店員さんに肩を叩かれた。
「あんなに楽しそうにされてますし、お着替えしましょうよ。私も出来る限り、お客様に負担ないものを提案しますので」
「ーーはい」
結局、四鬼さんに声を掛けられないまま。
店員さんはわたしに寄り添う接客をしてくれ、1枚のワンピースを選ぶ運びとなっていく。
こんな事までして貰えない。着替えの辞退をしようと四鬼さんの所へ向かうと、室内から笑い声が漏れてくる。
「彼女、とっても可愛いでしょ? これからクレープを一緒に食べるんだ。楽しみで授業にならなかったよ」
「そうなんですか! 駅前のクレープ屋さんですか? 定番のチョコバナナが美味しいと評判ですね」
「チョコバナナ? うん、それを食べてみようかな。全種類頼むと食べ切れないもんね!」
とにかく声が弾んでテンションが高い。そういえばブティックまで走って来たと言っていて、取り巻きの女の子等をかわす為にしたと受け取っていたが、もしかして本当に楽しみで?
いやいや、四鬼さんは女性に対して優しいだけ。
浮かれるなと自分に言い聞かせていると店員さんに肩を叩かれた。
「あんなに楽しそうにされてますし、お着替えしましょうよ。私も出来る限り、お客様に負担ないものを提案しますので」
「ーーはい」
結局、四鬼さんに声を掛けられないまま。
店員さんはわたしに寄り添う接客をしてくれ、1枚のワンピースを選ぶ運びとなっていく。