こんな私でもキュンしたい

「……!?」

 なんでバレてるの……? 名前も何も書かずに、そっと田島くんの鞄に忍ばせたはずなのに。
 それにきっと、他にもたくさんの女の子たちから貰ってる……よね?

「……わ、私じゃないです」

 思わず、敬語で返してしまった。普段は、話しかけられてもほとんど敬語じゃないのに。

「ふーん。じゃあ、ちゃんと俺の目を見て言って?」

「目を見……っ……」

 田島くんの言葉に促されて、一瞬見てしまいそうになったけど、私なんかが田島くんの目を見てものを言うなんて滅相もない!
 今朝、目が合ったのは偶然だったし。



 ――でも、そろそろ……こんなグズグズな私を卒業しなきゃ。



「なんで、私だって思ったの?」

「それは……見ちゃったから。佐倉さんが俺の鞄にチョコを入れてるところを」

「えっ!?」