こんな私でもキュンしたい

「いいも何も、行くしかないでしょ!? でも怖いなら、私もついていこうか?」

「真梨香がついてってどうすんだよ。ここは志保ちゃんが頑張るところだろ?」

「それもそうだね……うん。志保、勇気出して行ってみよう?」

 真梨香ちゃんも小坂くんも、真剣に話を聞いてくれた。ただ呼び出されたっていうだけの、なんの変哲もない相談なのに……ふたりは親身になってアドバイスをくれた。

 行ってみないとなんの話なのか分からない。私は、ふたりの後押しもあり……図書室に行くことに決めた。

「うん、行ってみる。真梨香ちゃんも小坂くんもありがとう。相談して良かった!」

「大したアドバイスも出来てないけどね。……でもワンチャン……あるかもなぁ」

 ワンチャン、ある? 何があるんだろう?
 そう思いはしたものの、田島くんとの約束の時間も近づいていたため、これ以上話を続けるわけにもいかない。