「それも食べときなよ。栄養バランス」
「ありがとうございます、神谷忍氏」
「明後日の土曜日、特進クラスの親睦会兼真珠と界人の歓迎会をすることになったの」
「ああ、なるほど。それが“予定”なのですね?神谷忍氏」
「そゆこと。パーティー終わったらアシ行こうか」
「いえ、結構です。そちらの祝宴が何時に終わるか、定かではないのでしょう?」
「うん。でもきよみ女史一人で大丈夫か?時間足りないんじゃねえの?」
「その点は大丈夫です。むしろ神谷忍氏に来てもらうほうが、時間が足りなくなるかもしれません」
「なんで」
「あなたがいると、いろいろなことに気を取られてしまうからです」
「えー!?きよみ女史がいっつも細かい注文多いからじゃねえの!?」
「そうですね。あなたは描くことが地獄上手なうえに、描かれるほうも可能な“両刀”ゆえ。ときにそれが諸刃の剣となるのですよ、神谷忍氏」
「は?」
「要するに、あなたは“血も滴る”レアな逸材ということです、神谷忍氏」