「おまえが言う“ちゃんとしてる”って、どういう意味だ」
「え?そうですね・・“ズルしない”、っていうかまあ・・“ズルくない”?かな」
「なんだそれ」

ダイニングチェアに座って、テーブルに両肘をついた私は、両手を頬に乗せて父さんと界人の「仲がいいやりとり」を見聞きしながら、自然と口元がほころんでいた。

私はやっぱり、この「現実」がいい。

もし明日、学園で遠藤さんに会ったら、お礼を言おう。
「美味しい白桃を選んでくれてどうもありがとう」って。

このときの、私はもちろん誰にも、「二週間」にも意味があったと気づいてなかった。