「きっとおまえのために、遠藤さんが選んでくれたんだろうなと“想像力”を働かせたまでだ」
「“霊力”の間違いでしょ」
「マジですげぇ!俺そこまで話してないのに・・」「ねえ界人」
「んっ?」
「“私に何かあった”って、遠藤さんに話してないよね」
「話してない。おまえに何があったのか、俺自身も完全に把握してなかったっていうのもあるけど、仮におまえが病気になったとか怪我したとか、そのとき分かってても赤の他人には言わねえよ。遠藤さんには“カノジョ、っておまえのことだけど、にプレゼントしたい”って言っただけだ」
「ふーん」
「そしたら、“神谷さんにプレゼントするんだったらお店の中でも一番いいヤツを特別にあげる”って遠藤さんに言われて」
「じゃあタダだったの」
「いや!さすがにそこまでしてもらうのは、カレシとしてどうかと俺は思うから、ちゃんと正価を払ったよ。雅希が宝石を買ったときみたいに、“白桃が高級果物化されてること“にマジで驚いたのは事実だけど!白桃は全部、遠藤さんが選んでくれた。遠藤さんってああ見えて一途っていうか・・まあちゃんとしてるよな」