「えーっ!?じゃあ俺はまだまだ遠藤さんにつきまとわれるのかなぁ」
「それはもうないと思う。界人が分析したように、遠藤さんは界人とつき合う気はないみたいだし。でも素行調査してるうちに界人に好感を持ったことは確かじゃない?だって界人は私が選んだカレシだから」
「じゃあ遠藤さんは今度から、おまえにつきまとい始めるんじゃね?もうおまえに告って自分の気持ち知ってもらってるわけだから、こうなったら開き直って堂々とさ・・」
「どうかな。遠藤さんってそういうタイプじゃないと思う。もし私とつき合いたいんだったらとっくの昔に行動に移してたと思うんだよね。遠藤さんとは初等部から同じ学園に通ってるから、その気になればチャンスはあったわけだし」
「なるほど・・。まぁ俺も遠藤さんには言ったし」
「何を」
「えっ。いやそのぉ・・・“雅希とは結婚するって大前提でつき合ってるから、雅希以外の人と恋愛することはありえねえ。だからごめん“、と」
「あ・・そぅ」

だからあのとき遠藤さんは「魁くんと結婚するの」って開口一番に聞いたのか。納得。

「ここまでハッキリ言えば分かってくれるだろうと思って言ったんだけど・・・あのとき遠藤さん、すげー驚いてたってーか、ショックを隠しきれてなかった表情してたな」