「あ、そうだったね。ごめん。“イタリアの伊”から、だからニックネームだね。私は“ちなっちゃん”って呼ばれてる。前ね、クラスに同じ“いとう“姓がいたから必然的に名前で呼ばれるようになったんだ。ゴウちゃんとは”とう“違いだったけど。えっと、私はシナリオライターになるべく、日々勉強中です!なのでドラマチックでロマンチックな恋バナが好きなの。そこんとこ、よろしく!」
「というわけで次は俺か。神谷忍。みんな、俺を呼ぶときは”忍“でオッケー!よろしく!」
「あとは雅希・・ってまだキッチンにいるのか」「あ、雅希来た!」
「自己紹介、まーの番だぞー」
「みんな終わったの」
「あとは佐渡さんと魁くんだけだよ」
「あ、そう。神谷雅希です。今さらだけどよろしく」
「それだけ?」「短かっ!」
「ほかに言うことある?」
「あだ名とか」
「特にないよ」
「じゃあ、これから雅希のことはみんな名前で呼ぶっていう企画はどうよ?」
「呼びたい人は名前で呼んでもいいよ」
「てかそれこそ“今更”じゃない!?」「だよね~」
「まあまあ。そういうわけで、みんなの自己紹介は終わったから、最後は今日の主賓のお二方に自己紹介をしてもらいましょう!えーっとじゃあ、まずはどっちから先にする?」
「あ、じゃあ私からでいい?」と聞いた真珠に、界人はニコニコしながら「お先にどうぞ」と言った。

「えっと・・佐渡真珠です。私のことは“真珠”と呼んでもらえると、すごく嬉しいです。みんな、3年間よろしくね!」
「か、カワイイ・・・!」「俺の真珠ちゃーん!」「“おまえの”じゃねえよ」
「みんなっ!今、俺のハートがズキューンって撃ち抜かれた音、聞こえただろっ?」
「いいや」「全然」「聞こえねー」「合掌~」
「まったく。アヅチは惚れっぽいやつだなぁ」
「おまえさっき雅希に“プロポーズ”したよな?」
「え。そうなの。嫌だから断るね」「え~、いたってシンプルな即答でした~!」
「あっさり、バッサリ!」「もっ、もういい・・・っ!」
「じゃあ魁くんに、最後の大トリを飾ってもらいましょう!」
「あ、うん。ええっと、魁界人です。俺のことも“界人”って名前で呼んでもらって全然オッケーだから。みんなよろしく!」
「はい!二人ともありがとうね。じゃあここで、佐渡さんと魁くんに質問が・・・」
「あーっと、それより悠希おじさんの自己紹介がまだじゃん」「俺?」
「そうだよね。おじさまもパーティーの参加メンバーだから自己紹介してもらわないと」
「ユキオくんはおじさまの後にお願いしまーす!」「分かったわ~!」