「あきれた」「な・・」
「界人、忍と私がいとこ同士だってこと忘れてる」
「俺らは生まれたときからずっと一緒に住んでるせいか、“いとこ”ってよりも“家族”なんだよ。だから俺にとってまーは“妹”同様で」
「え。私が“忍のお姉さん”じゃないの」
「順番から言うと違うっしょ。俺のほうが先に生まれたんだし」
「でも私のほうが“姉”っぽく見えるよね?きよみ女史」
「そうですね・・“姉、ときどき妹”とでも申しましょうか。つまり両方アリということでいかがでしょう、神谷雅希女史」
「天気予報みたい」
「言えてる!・・あ、そろそろお昼休み終わるよ」
「楽しいひとときは、いつもあっという間に過ぎ去るものですね」
「ホントそうだね。じゃあきよみ女史、また明日ね」
「ごきげんよう」


「雅希、忍。さっきの質問は愚問だった。ごめん」
「いいってことよ。あれでおまえは究極の天然だって分かったからさ」
「そうだね」
「雅希まで!?」
「でも」「ん?」
「これで界人の“勘違い”はなくなった?」
「・・・うん。クリスタルクリアー!」

界人の答えに石好きな私の顔が、またほころんでしまった。