「やましいことは、本当に何もないんだよな?」
「ないよ」
少しの間も置かず『ない』と言い切れてしまったことが可笑しくて、自分に吐き気がする。
昨夜タクシーじゃなく航平に送ってもらったことも、陽太に言えないのに。
中途半端な告白しかできず、隠していることのほうが多いのに。
こんなの、やましくないわけがない。
私の瞳の中に嘘を探していた陽太が、鋭い視線を緩めた。
「それなら信じる。だからもう嘘はつくな」
「…うん、ごめんなさ——」
最後まで言う前に唇を塞がれた。
後頭部を押さえられ、荒々しいキスが呼吸をする隙も与えてくれない。
信じると陽太は言ったけど、信じ切れはしないだろう。
当然だ。逆の立場だったら私だって不安で押し潰されそうになると思う。
「ないよ」
少しの間も置かず『ない』と言い切れてしまったことが可笑しくて、自分に吐き気がする。
昨夜タクシーじゃなく航平に送ってもらったことも、陽太に言えないのに。
中途半端な告白しかできず、隠していることのほうが多いのに。
こんなの、やましくないわけがない。
私の瞳の中に嘘を探していた陽太が、鋭い視線を緩めた。
「それなら信じる。だからもう嘘はつくな」
「…うん、ごめんなさ——」
最後まで言う前に唇を塞がれた。
後頭部を押さえられ、荒々しいキスが呼吸をする隙も与えてくれない。
信じると陽太は言ったけど、信じ切れはしないだろう。
当然だ。逆の立場だったら私だって不安で押し潰されそうになると思う。



