『有梨、そろそろ起きないとダメだよ』
『…んー?』
『ほら、映画行くんだろ?間に合わなくなっちゃう』
『嘘…もうそんな時間?』
『ホントよく寝るよなあ有梨は』
『笑わないでよー』
『いや、いくらでも寝てていいよ。俺、有梨の寝顔見るの好きだから』
『…悪趣味』
何かを焼く音とともに、香ばしい匂いがする。
卵焼きかな。え?卵焼き…?
瞼を開くと天井のシーリングが光っていた。
私は帰って来て何もせずにそのまま眠ったはずなのに。
何があったのかと焦って起き上がると、キッチンに立っている背中が目に入った。
『…んー?』
『ほら、映画行くんだろ?間に合わなくなっちゃう』
『嘘…もうそんな時間?』
『ホントよく寝るよなあ有梨は』
『笑わないでよー』
『いや、いくらでも寝てていいよ。俺、有梨の寝顔見るの好きだから』
『…悪趣味』
何かを焼く音とともに、香ばしい匂いがする。
卵焼きかな。え?卵焼き…?
瞼を開くと天井のシーリングが光っていた。
私は帰って来て何もせずにそのまま眠ったはずなのに。
何があったのかと焦って起き上がると、キッチンに立っている背中が目に入った。



