ROCKな人魚姫《前編》



―――バタン!と、ドアが大きな音をたて、振動が楽器に反響する。


その音が鳴り止むと、部室はシーンとしてしまった。


あたしもユウも。



話すことが見つからないんじゃない。



シノブに言われたことが悔しい。

だけど、シノブの意見は最もだ。

言い返す、見返すには、腕を磨くしかない。



ユウも同じ気持ちだと思う。



「・・・どうする?」



悔しさと怒りを抑えて、ユウに聞いてみた。


ユウの顔にも、悔しさが表れていた。



「とりあえず、タバコ吸いに行かねぇ?」



部室を出て、喫煙所に向かった。

気持ちを静めるにはタバコが一番。