ROCKな人魚姫《前編》



エミは、そうだねぇと相槌を打つ程度で話の続きを待っていた。


「そう決めたら、バンド内だけで会えるだけじゃ足りなくて。もっとユウと一緒にいたいんだぁ。」


「あーわかる。もっともっと…ってどんどん欲が深くなっちゃうんだよねぇ。」


一緒にいれればいい。

最初はそれだけで幸せなはずなのに、

だんだんと欲が出てきてしまう。


「うん。それで、ライブの打ち上げの時に告白したいって思ってたんだけど…ユウのことバンド内しか知らないし。地元に彼女いるかもしれないし…。どうしても前向きな気持ちが持てなくてさ。」


エミに相談しようと決めた、ミーティングの時。

ここまで話して、アドバイスをもらおうと思ってた。


何も考えずに告白するべきなのか。


「そうだねぇ。私が、ユウの情報少しでも知ってればいいんだけどね。れんよりも話す機会ないからねぇ。」