ROCKな人魚姫《前編》



「着いたよ。入って入って。」


「おじゃましまぁ~す。」


ワンルームのエミ部屋。

そこに、ベッドやらテーブルやらエミの好きそうなものが全部が詰められている。



最初に飲むビールだけをテーブルに置き、残りは冷蔵庫に詰め込んだ。



「じゃ、前夜祭ということで乾杯!」


缶を開け乾杯すると、体の中にアルコールを流し込んだ。


話を切り出すきっかけがなかなかつかめない。


すぐに最初のビールを飲み干し、新しい缶を冷蔵庫に取りに行った。



「れんは、今日もよく飲むねぇ。」


「いやいや、エミにはかなわないから。」



そう言い、2本目の缶を開け、一口飲み、話を切り出す決心をした。


「・・・そろそろあたしの話、していいかな?」