ROCKな人魚姫《前編》



「ほんと助かったぁ。シノブありがと。」


会館に着き、車を降りてお礼を言った。

「おぅ。あっ。俺の友達もう中にいるけど、緊張しなくていいから。」


そう言われ、シノブの後を着いていく。



会館は、名前から想像するより大きな建物で、中もとても綺麗だ。

さっさと先を行くシノブを見失わないように着いていく。

『関係者以外立ち入り禁止』

と書かれている札の先に進むシノブ。

いいのかなぁと思いつつも、シノブに着いていく。


こんな大きな建物の中の、
しかも『関係者以外立ち入り禁止』区域に入ることなんて、今までなかったから、それだけでアーティスト気分だ。


「ここだよ。」


着いたところは、通路の行き止まりの奥の部屋。

初対面の二人がこの中にいるのかと思うと緊張したが、シノブはそんなことおかまいなしに扉を開いた。


「はじめまして・・・」