「……す、すみません」



私が小さくなったのを見て「何か無茶をしたな」と悟った蒼羽。

はぁとため息をついて、春風さんに少しだけ頭を下げる。

その光景に、春風さんは首を傾げた。



「これは?」

「悪気がなかったこいつを見逃してやってくれっていう願望と、

あの時は世話になったっていう感謝…かな」

「随分と軽い恩返しだな」



だけど春風さんは、蒼羽を悪く扱う気はないのか「いいよ」と片手を上げた。



「俺もその子から有益な情報を貰えたから、貸し借りチャラだ。

けど夜野。その子をよく飼い慣らしておけ。その行動力は危険を招く」