「闇?裏の組織か?」

「何言ってるんですか!警察呼びますよ!?」



顔はいいけど、この人…とんでもなく頭がぶっ飛んだ人だ!

「ちゃんと話しますから離してください!」と訴えると、何とか拘束を解くことが出来た。



「み、美月さんを知ったのは、偶然、です…ッ」

「偶然?」



肩で息をしながら話す私に、その人は今度こそ眉を顰めた。

綺麗な顔は、何をしても綺麗だから羨ましい…。



「(そういえば、蒼羽も似たような感じだよね)」



蒼羽は表情のレパートリーは少ないものの…どんな顔をしていても、全く変じゃない。

むしろ全て絵になると言うか…

そういう点でが、この二人は似ていると思う。

あとは…



「恐怖のオーラもそっくり…」

「……(ポキ)」

「無言で手の骨を鳴らすのやめてください…!」




怖すぎます!!!!




そうして――私は休憩を挟みながら、かいつまんで男の人に話す。