「……」



まさか自分たちが嵐太に騙されているとは微塵も思ってないらしい。


自分たちが加入したのは憧れの「月光」ではなく、嵐太が作った「銀狼」なのに。


それを知らずに嵐太に黙って付き従えているなんて…。


「哀れだな…」と蒼羽が呟く。



「君たちは、もっと月光の事を知っとくべきだった。例えば総長の名前…とかさ」



「月光」の総長

その人が、どれだけ恐れられているかを…

暴走族であれば知っておくべきだったんだ



「この世界において、知らない事は罪だよ」



だから――俺が教えてあげる



「全員まとめて、かかっておいで」

「てっめぇ…っ」



怒った連中が、蒼羽を最初にターゲットにする。



「手加減ナシだ、いくぞごらアあぁ!!!!」