スキがない総長の大胆な溺愛

「うん…」



抱きしめたまま、私の頭を撫でてくれる美月さん。

優しいその手から元気をもらい、体の内から力が湧いてくるのが分かった。

いつの間にか手の震えは止まった。

今なら、足も動かせる。



「美月さん、ありがとうございます」

「…うん」



決意を固めた私の顔を見て、美月さんは頷いた。

そして、



「あの時、私は動いて良かったって本当に思うから…だから明里ちゃんも動いてみてほしい」

「はい…」

「蒼羽くんの事が気になるなら、追いかけてあげて」



じゃないと絶対に後悔するから



「今の明里ちゃんだったら大丈夫だから。ね?」

「…はいッ」



ガタッと席を立つ私。

どこに行けばいいか分からない。

だけど、この足は蒼羽を目指している。



蒼羽…私の大切な人――



「最後に聞いてもいいですか?大切な人=好きな人って事なんでしょうか…?」