スキがない総長の大胆な溺愛

「大切…?」

「私もね、生吹くんが危ない所へ行くって分かった時、何もできなくて…。今の明里ちゃんみたいに、すごく焦ったの」



そうなんだ…。

この凛とした雰囲気を持つ美月さんでも、そんな事が…。



「その時に美月さんは…どうされたんですか…?」

「大事な人からアドバイスを貰ったの。”行きたいなら行きなさい”って。私が危険な目に遭う可能性を承知で、その人は私の背中を押してくれた」

「……っ」



美月さんの瞳が、キラキラと光っている。

その瞳の奥で、当時の美月さんが体験した風景や、経験した感情が…今、色濃く再生されているんだろうな。

そして、当時の自分を、今の私と重ねてくれているんだろうな。



だったら…



「美月さん、今度は美月さんが…

私の背中を押してくれますか?」