ザ、小動物系女子の柚は、言うまでもなくモテる。
柚を狙っている男子は数知れず。
そんな男子たちの相談に乗るのは私の役目。
でも柚は本当にいい子だから変なやつに捕まらないように、私が守ってあげないと。
「実はね!結木くんに帰り誘われてて…だから今日は結木くんと帰ろうかな…?だから心配しないで!」
結木のやついつの間に、柚を誘ってたんだろう。
柚は私が誘われたから気を使っていってくれたんだと思う。
「じゃあ遠慮なく、桃先輩と帰らせてももらいますね!」
「うん、どうぞ!」
いや、遠慮しろよ!
きらきらした笑顔で冬野椿を見つめる柚。
いつのまにか一緒に帰ることになってるし。
…それよりも柚の笑顔は可愛すぎる。
守りたくなる。
私は守られるより守る側だし、相談するより、相談させる側。
女友達より男友達の方が多いし、みんな私のこと女として見てない。私に色恋沙汰なんて巡ってこないと思ってる。