「桃先輩は可愛い」【完】




トイレから出るとやっぱりあのおじさんはいて、こちらに気持ち悪い笑みを浮かべていた。



全身に鳥肌が立つ。



冬野椿は明らかに硬直する私に気付いたみたい。




「あの人?」



鋭い視線で、おじさんのことを睨みつける冬野椿。




「う、うん。」



視線が揺れる。怖い。



でも冬野椿の殺気に気づいて、そそくさとコンビニから出ていった。



「とりあえず何もされてなくてよかった。」



歩きながら、そう呟く冬野椿は、いつもとは違う人みたいで少し…かっこいい。



いつもヘラヘラ私についてきてるだけなのに。



こんな時に必死になって助けに来てくれるなんて。




少し歩いてついたのは、大きな公園。




二人でベンチに腰掛ける。




「桃先輩、もう大丈夫。」



「…ど、どうして来てくれたの、」



なんだか恥ずかしくて目を合わすことさえできない。