「えっ?」
驚いて、フロントガラス越しに家の付近をよく見ると、本当に青木さんが立っていた。
嘘でしょう?
どうして……。
思わず高橋さんの顔を見ると、高橋さんはジッと青木さんを見据えている。
「お前の家、青木に教えたのか?」
高橋さんに聞かれて、黙ったまま首を横に振った。
「住所は?」
青木さんが家の前に居たことがショックで、高橋さんに間髪入れずに聞かれて、黙ったまま首を横に振るしかなかった。
「分かった」
分かったって、高橋さん?
すると高橋さんは、ハザードランプを消して、路肩に停めていた車を発進させた。
「あの……今、私の家に向かうのは、まずいんじゃないですか?」
「何故、まずいんだ? 何も、悪いことはしていないだろ?」
高橋さんは、前を見据えたままそう言うと、青木さんが立っている場所の反対側に車を停めた。
「高橋さん。やっぱり、まずいですよ。きっと、青木さんが気づきま……」
そう言っている間に、青木さんがこちらを見たので目が合ってしまった。
どうしよう……。
青木さんも高橋さんの車に気づいて、私は勿論のこと、運転席に座っているのが高橋さんだと分かったみたいで、凄く驚いた顔をしながら道を渡ってこちらに近づいてきた。
そして、青木さんが運転席側のドアの前に立つと、高橋さんがパワーウィンドウを開けた。
「お疲れ様」
高橋さんは、表情ひとつ変えずに青木さんに言うと、先ほどから吸っていた煙草を灰皿に押しつけて火を消した。
「そういうことだったんですか……」
青木さん?
お願いだから、高橋さんまで巻き込まないで欲しい。
「どういう意味だ?」
静かに、それでいて冷淡な言い方で、高橋さんは運転席に座ったまま外に立っている青木さんを見上げた。
「あの噂は、本当だったんですね」
「青木さん! それは、違います」
青木さんは、知っていたんだ。あの噂のこと。
「だって、そうじゃないか。現に今だって、こうして一緒に居るわけだし」
「だったら、どうだと言うんだ?」
高橋さん?
な、何を言ってるの? 噂が一人歩きしてしまっただけで、何も……。
高橋さんは、ワイシャツの胸ポケットから煙草を取り出して火を付けた。
青木さんは、開き直ったともとれる高橋さんの言動に、目を見開いて高橋さんを見ている。
また、勘違いされてしまう。やっと、最近は殆ど言われることも、聞かれることもなくなって、噂も終息しそうだったのに。高橋さんが、そんなこと言ったらまた……。
「青木さん……だっけ?」
あれ?
さっき高橋さんは、はっきり私には青木さんって言ってたのに。まるで、うろ覚えのような感じの言い方で青木さんに問い掛けている。
驚いて、フロントガラス越しに家の付近をよく見ると、本当に青木さんが立っていた。
嘘でしょう?
どうして……。
思わず高橋さんの顔を見ると、高橋さんはジッと青木さんを見据えている。
「お前の家、青木に教えたのか?」
高橋さんに聞かれて、黙ったまま首を横に振った。
「住所は?」
青木さんが家の前に居たことがショックで、高橋さんに間髪入れずに聞かれて、黙ったまま首を横に振るしかなかった。
「分かった」
分かったって、高橋さん?
すると高橋さんは、ハザードランプを消して、路肩に停めていた車を発進させた。
「あの……今、私の家に向かうのは、まずいんじゃないですか?」
「何故、まずいんだ? 何も、悪いことはしていないだろ?」
高橋さんは、前を見据えたままそう言うと、青木さんが立っている場所の反対側に車を停めた。
「高橋さん。やっぱり、まずいですよ。きっと、青木さんが気づきま……」
そう言っている間に、青木さんがこちらを見たので目が合ってしまった。
どうしよう……。
青木さんも高橋さんの車に気づいて、私は勿論のこと、運転席に座っているのが高橋さんだと分かったみたいで、凄く驚いた顔をしながら道を渡ってこちらに近づいてきた。
そして、青木さんが運転席側のドアの前に立つと、高橋さんがパワーウィンドウを開けた。
「お疲れ様」
高橋さんは、表情ひとつ変えずに青木さんに言うと、先ほどから吸っていた煙草を灰皿に押しつけて火を消した。
「そういうことだったんですか……」
青木さん?
お願いだから、高橋さんまで巻き込まないで欲しい。
「どういう意味だ?」
静かに、それでいて冷淡な言い方で、高橋さんは運転席に座ったまま外に立っている青木さんを見上げた。
「あの噂は、本当だったんですね」
「青木さん! それは、違います」
青木さんは、知っていたんだ。あの噂のこと。
「だって、そうじゃないか。現に今だって、こうして一緒に居るわけだし」
「だったら、どうだと言うんだ?」
高橋さん?
な、何を言ってるの? 噂が一人歩きしてしまっただけで、何も……。
高橋さんは、ワイシャツの胸ポケットから煙草を取り出して火を付けた。
青木さんは、開き直ったともとれる高橋さんの言動に、目を見開いて高橋さんを見ている。
また、勘違いされてしまう。やっと、最近は殆ど言われることも、聞かれることもなくなって、噂も終息しそうだったのに。高橋さんが、そんなこと言ったらまた……。
「青木さん……だっけ?」
あれ?
さっき高橋さんは、はっきり私には青木さんって言ってたのに。まるで、うろ覚えのような感じの言い方で青木さんに問い掛けている。

