「やっぱり、矢島さんだった。良かった、声掛けて」
青木さん。
「今から、帰るの?」
振り返って見ると、後ろから近づいてきた青木さんがバッグを警備本部の人に見せながら話し掛けてきた。
「あっ、はい」
「遅かったんだね」
「月末なんで」
「そうか、そうだよね。遅くなったから、ご飯食べて帰ろうか?」
「えっ? でも……」
「ご飯食べて、直ぐ帰ればいいじゃん?」
そうは言っても、まだ月曜日で今週始まったばかりだから……。
「お疲れ様です」
すると、警備本部の人が一際大きな声で挨拶をしたので、青木さんと一緒に声のする警備本部の窓口の方を見ると、そこには高橋さんの姿があった。
高橋さんが、降りてきちゃった。
「矢島さんの上司だよね?」
青木さんに聞かれたが、声が出なくて黙って頷いた。
高橋さんは、鍵を返してジャケットの内ポケットからペンを出してバインダーにサインをしている。
「お疲れ様です!」
青木さん?
何を思ったのか、青木さんが後ろから高橋さんに挨拶をした。
すると、サインを終えた高橋さんがこちらを向いてしまった。
どうしよう……。
「営業の青木です。これから矢島さんと2人で、ご飯食べて帰りますんで」
「ちょ、ちょっと、青木さん」
嫌だ、やめて。
高橋さんに、何を言い出すんだろう。
「部下のプライベートまで、干渉するつもりはない」
そう言うと、高橋さんは一瞥もくれずにエレベーターの方に向かって歩いて行ってしまった。
高橋さん……。
高橋さんに、誤解されてしまった?
「僕、何か苦手だな。矢島さんの上司。高橋さんだっけ?」
「えっ? はい」
高橋さんに誤解されたとしても、もうそういうことは……。
「何処で、ご飯食べてく?」
「ごめんなさい。今日は、用事があるので」
「あっ。ちょっと、矢島さん」
青木さんの誘いを断って、急いで駅に向かって歩き出していた。
高橋さんなんて。高橋さんなんて……。
火曜日の午後、高橋さんと一緒に2時からの会議に出ることになっていて、場所は3階下の会議室なのでエレベーターには乗らずに階段で移動していた。
青木さん。
「今から、帰るの?」
振り返って見ると、後ろから近づいてきた青木さんがバッグを警備本部の人に見せながら話し掛けてきた。
「あっ、はい」
「遅かったんだね」
「月末なんで」
「そうか、そうだよね。遅くなったから、ご飯食べて帰ろうか?」
「えっ? でも……」
「ご飯食べて、直ぐ帰ればいいじゃん?」
そうは言っても、まだ月曜日で今週始まったばかりだから……。
「お疲れ様です」
すると、警備本部の人が一際大きな声で挨拶をしたので、青木さんと一緒に声のする警備本部の窓口の方を見ると、そこには高橋さんの姿があった。
高橋さんが、降りてきちゃった。
「矢島さんの上司だよね?」
青木さんに聞かれたが、声が出なくて黙って頷いた。
高橋さんは、鍵を返してジャケットの内ポケットからペンを出してバインダーにサインをしている。
「お疲れ様です!」
青木さん?
何を思ったのか、青木さんが後ろから高橋さんに挨拶をした。
すると、サインを終えた高橋さんがこちらを向いてしまった。
どうしよう……。
「営業の青木です。これから矢島さんと2人で、ご飯食べて帰りますんで」
「ちょ、ちょっと、青木さん」
嫌だ、やめて。
高橋さんに、何を言い出すんだろう。
「部下のプライベートまで、干渉するつもりはない」
そう言うと、高橋さんは一瞥もくれずにエレベーターの方に向かって歩いて行ってしまった。
高橋さん……。
高橋さんに、誤解されてしまった?
「僕、何か苦手だな。矢島さんの上司。高橋さんだっけ?」
「えっ? はい」
高橋さんに誤解されたとしても、もうそういうことは……。
「何処で、ご飯食べてく?」
「ごめんなさい。今日は、用事があるので」
「あっ。ちょっと、矢島さん」
青木さんの誘いを断って、急いで駅に向かって歩き出していた。
高橋さんなんて。高橋さんなんて……。
火曜日の午後、高橋さんと一緒に2時からの会議に出ることになっていて、場所は3階下の会議室なのでエレベーターには乗らずに階段で移動していた。

